これは大きな岩に描かれた碑文で現在はこの岩の前は道路になり、少し離れて小川が流れている状態なんですが、これが出来た当時は道路の部分まで川だったらしい。橋の部分は現在その姿を想像することは出来ないが、橋台として使用されたいくつかの石で構成される円形の土台で橋の存在が示唆される。何度か橋は建設しなおされたと思われ、重要なものであったと推測される。この碑文はその川にかけられた橋が誰の偉業か知らすためのもので、約1000年前のもの。 スウェーデンでは1800年ごろまでルーン文字は使用された。ルーン石碑は1000年ごろ偉業を記す碑石として普及し、約1/4が女性の指示によって立てられたものである。これは女性の地位が当時高かったことを示すものである。11世紀頃は死者へのたむけとして橋が作られ、それに隣接する石碑にその建設者が誰か記すという習慣が普通になった。それは教会などに寄付され、そのことによって罪が免責されるというものである。 この龍の帯に書かれたルーン刻文はシグリッドという女性の偉業を描いている。橋を作るのはお金がかかりその偉業を知らしめるのは名誉の証であった。 Transliteration : siriþr : kiarþi : bur : þosi : muþiR : alriks : tutiR : urms : fur ・ salu : hulmkirs : faþur : sukruþar buata ・ sis ・ Transcription : Si(g)riðr gœrði bro þessi, moðiR Alriks, dottiR Orms, fyr sal Holmgers, faður Sygurðr(?), bonda sinn. 訳 アールリークの母、オルムの娘、シグリッドは、(継子)シグレドの父、(夫)ホルムゲルスの魂のためにこの橋を建設した。 この図柄は中世ドイツの「ニーベルングの歌」で有名な話でもある、北欧の伝説がモチーフ。 |
龍ファーヴニル。黄金を守る竜。シグルズル(古期アイスランド語表記)に殺される。 | |
英雄シグルズル(ドイツではジークフリード)。このシーンは財宝・黄金を所有している龍のファーヴニルを下部から貫いているシーン。 | |
同じくシグルズル。龍ファーヴニルの心臓を焼いていたところ、指を口に入れたら、その指に竜の血がついており、それを口にしたために鳥の言葉がわかるようになったシーン。 | |
鍛治屋レジン。シグルズルに龍を殺害するために剣グラムを鍛え与える。これは首を落とされたシーン。 | |
シグルズルに警告をする鳥。 | |
オッタル。 | |
オーディンの愛馬スレイプニルの子孫の馬グラニ。この鞍に乗せて財宝を持ち帰る。 |