1000年代に立てられたと思われる石碑。この石碑の図柄は有名で、ヴァイキングの本なんかでよく見かけられます。 |
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Transliteration : |
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訳 |
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下は図の解釈です。正直な所、石碑の図柄なんて描いた本人しかホントのところはわかりませんので、あれやこれやと想像を馳せるのも一興かと・・・。(神話は得意じゃないので解説はまた気が向いたら・・・・(こればっかり・・・)) 皆様もあれやこれやと想像してみてくださいませ。 なお詳しい北欧神話関連のこの石碑に関する解説をご希望の方は毎度お世話になっています(楽しています(おいおい))サイトの// jinn's mediaevalia (jinnの中世幻想迷宮) から ルーンの項 の レドベリの戦士 //をご参照くださいませ。 |
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ラグナレクに挑むオーディン。これはほぼ一致した見解です。 | ||
フェンリルとする説。これもほぼ一致しています。 | ||
戦いの最中のオーディンとする説あり。不明とする説もあり一致していない。 私的には下に獣(恐らく狼)がおり、伴っている風に見え、その下にナグルファルがあるので、ロキ?としても・・・?どう??だめ?・・・だめかぁ・・・。 |
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獣。フェンリルとする説あり。不明とする説あり。 | ||
船。 死者の爪で作った船のナグルファルであろうとする説があります。 |
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飲み込まれるオーディンとする説あり。 その一方、オーディンの仇を取る息子の沈黙のヴィーダルとする説あり。彼がフェンリルの口に脚をつっこみ、口を引き裂いて殺害するシーンとする説あり。 |
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戦いに倒れたオーディンとする説あり。 不明とする説あり。 |
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トールのミョッミル槌とする説あり。 私的には教会内に設置された石碑であること、決り文句の死者を偲ぶ石碑であるので十字架の方が可能性があるような気がします・・・。突然、トールハンマーが出てくるのもどーかなーみたいな・・・。 (トールハンマーとあきらかにわかる石碑が2つあります。それは上の出っ張りがない、明らかにハンマーというやつです。かといって必ずこれが十字架とも言い切れませんが・・・。) |
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※1 なんらかの呪文とみなすことが出来るこの þmkiiissstttlll はシェラン島のゲルレヴ石碑(Gørlev)に見られる。標準ゲルマンルーン文字では同じルーンが3度続けて記されている事例もあり、古代は3の倍数が神聖であったのであろうと推測される。そしてこの呪文と思われる語句の解釈は3つ飛ばしにして前からþistil(あざみ) miltil(やどりぎ) kistil(小箱) と単語を拾い出すことが出来る。そしてこれと同じ決り文句がスウェーデン、ノルウェイ、アイスランドにあったと思われる。これら以外の情報源としては後のアイスランドのサガのボーササガ*1に見られ、テキスト中にこの決り文句が、3x6個のルーンで若干原型が崩れてはいるものの示されている。この決り文句はなんらかの保護の目的の呪文であろうと推測される。しかし言えるのはそこまででである。 |
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参考 | ||
*1 BÓSA SAGA OK HERRAÐS
"Komi hér seggir sex, seg þú mér nöfn þeira öll óbundin, ek mun þér sýna: getr þú eigi ráðit, svá at mér rétt þykki, þá skulu þik hundar í hel gnaga, en sál þín sökkvi í víti." 六人の男達が ここに来たとする そなたは我に語れ、彼らの名を それらの意味を全て明かせ; 私はそなたに示さねばならぬ: 私が正しいと思うとおりに そなたが語ることができないならば、 その時にはヘルにいる犬どもが そなたを囓ることになる そしてそなたの魂は 罰を受けて底へと沈みゆくのである。 い、いつもながらですが、jinnさんに訳を起こして頂きました。あ、有難うございます・・・。何ももお礼はできませんが・・・。 jinn's mediaevalia (jinnの中世幻想迷宮) http://www.asahi-net.or.jp/~aw2t-itu/ |